マンションPS給湯器の選び方と工事のポイント
マンションPS給湯器の選び方と工事のポイント
マンションに住んでいると、給湯器の交換時に「PS設置型」という言葉を耳にすることがあります。戸建て住宅とは異なり、マンション特有の設置スペースや配管ルートの制約があるため、給湯器の選び方や工事の進め方にはいくつかの注意点があります。
この記事では、マンションのPS給湯器について、選び方から工事のポイントまで分かりやすく解説します。
PSとは何か?マンション給湯器の基礎知識
「PS」とは「パイプシャフト」または「パイプスペース」の略称です。マンションの廊下側や洗面室の壁面に設けられた、配管類をまとめて収納するための縦長のスペースのことを指します。給湯器本体はこのPS内部に設置されており、扉を開けると機器が収まっている状態になっています。
戸建て住宅では給湯器を外壁に直接設置するケースが多いですが、マンションではPS内に収めることで、建物の外観を統一しながら配管を集約管理できる仕組みになっています。
PS設置型の給湯器の種類
PS内に設置される給湯器には、主に以下の種類があります。
- PS扉内設置型(前面排気型):扉を閉めた状態でも排気ができるよう、前面(扉側)に排気口が向いているタイプ。マンションで最も普及しているタイプです。
- PS扉内上方排気型:排気が上方向に行われるタイプ。PSの構造によっては対応できない場合もあります。
- 屋外設置型(PS外壁面設置):PSの扉を開けた外壁面に設置するタイプ。比較的古いマンションに見られます。
どのタイプが設置されているかは、現在の機器のラベルや設置状況を確認するか、管理組合・管理会社に問い合わせることで確認できます。
PS給湯器の選び方
号数(給湯能力)は現在と同じが基本
給湯器の号数とは、1分間に水温を25度上昇させながら供給できるお湯の量(リットル)を表す単位です。一般的なファミリー向けマンションでは20号または24号が多く使われています。
号数を上げると快適になるように思えますが、マンションのPS内は設置スペースが厳密に決まっているため、現在と異なる号数の機器に変更する場合は、サイズ的に収まるかどうかの確認が必要です。基本的には同じ号数・同じタイプの機器への交換を選択するのが安全です。
機種はメーカーをまたいだ選定も可能
給湯器の交換では、必ずしも同じメーカーの後継機種を選ぶ必要はありません。リンナイ・ノーリツ・パロマなど主要メーカー間でも、寸法や配管の接続位置が近いモデルを選べば取り替えが可能な場合があります。ただし、配管の接続口の位置や径が異なる場合は追加の配管工事が必要になることもあります。
専門業者に現地で確認してもらい、対応可能な機種の候補を提示してもらうのが確実です。
給湯専用かオートかフルオートか
機能面では、以下の3種類から選ぶことになります。
- 給湯専用タイプ:シャワーや蛇口へのお湯供給のみ。浴槽への湯はりは手動です。
- オートタイプ:自動湯はり・追いだき・保温機能あり。足し湯は手動操作が必要。
- フルオートタイプ:自動湯はり・追いだき・保温に加え、湯量の自動調整や自動足し湯機能も搭載。
現在使っているタイプと同等かそれ以上の機能を選ぶのが一般的です。ただし、給湯専用からオート・フルオートへのグレードアップは、浴室への追いだき用配管(往き・戻りの2本)が必要になるため、マンションによっては配管工事が難しい場合もあります。現地確認が不可欠です。
工事のポイントと注意事項
管理組合への届け出が必要な場合がある
マンションで給湯器を交換する際は、管理組合や管理会社への事前届け出が必要なケースがほとんどです。多くのマンションでは、専有部分内の設備工事であっても、共用部分に接する箇所(PS内の配管など)に影響が及ぶ可能性があるため、届け出・承認を求める規約が定められています。
工事業者が工事をしてくれるからといって、管理組合への手続きを省略するのは規約違反となる可能性があります。交換を検討したら、まず管理会社に連絡して必要な手続きを確認しましょう。
工事当日の作業スペースと養生
PS内での作業は、廊下の限られたスペースで行われます。居住者の通行や共用廊下の汚損防止のため、養生シートの敷設は工事業者の基本対応です。信頼できる業者かどうかを見極めるポイントの一つとして、養生の丁寧さや近隣への配慮があるかどうかを確認するとよいでしょう。
既存機器の撤去と廃棄の扱い
古い給湯器の撤去・廃棄については、適切に産業廃棄物として処分する義務があります。「無料で引き取る」と言いながら不法投棄するような悪質業者もいるため、廃棄処分の方法について事前に確認しておくことをおすすめします。
ガス管・水管の接続確認
PS内には複数の配管が集まっているため、接続ミスや工事後の漏水・ガス漏れが起きないよう、試運転・動作確認・ガス漏れ検査は必ず実施してもらう必要があります。工事完了後にその場で確認作業をしてもらい、問題がないことを立ち会いのうえで確認するのが安心です。
交換の適切なタイミングと費用の目安
給湯器の寿命は一般的に10年前後とされており、製造から10年以上経過した機器はメーカーの部品供給が終了していることもあります。エラーコードが頻繁に出る、お湯の温度が安定しないといった症状が出始めたら、早めの交換を検討することをおすすめします。
費用は機種・号数・工事内容によって異なりますが、部品の追加交換や配管の補修が必要な場合はその分が加算されます。複数の業者から見積もりを取り、内訳が明確に示されているかどうかを確認することが重要です。
まとめ
マンションのPS給湯器の交換は、設置スペースの制約・管理組合への届け出・配管の確認など、戸建てとは異なる注意点が多くあります。機種選びの段階から専門業者に相談し、現地調査を経て適切な機種を選定することが、トラブルを防ぐための最善策です。
給湯器の交換やトラブルでお困りの方は、横浜市・川崎市・厚木市・海老名市を中心に対応している宝宮設備にお気軽にご相談ください。現地調査から機種の選定、工事・アフターフォローまで一貫してサポートいたします。
関連するページ
